配管(パイプ・管)の図記号|配管の図示方法・図面表示例
ここでは組立図や平面・立面配管図、立体配管図(等角配管図・アイソメ図)などの配管図面における、配管(いわゆるパイプ・管)の図記号・図面作図例などについてまとめています。
配管図面におけるパイプの図示方法は、一般に一本の線で表現する場合が多いですが、パイプの口径が大きくなるとその占める空間も多く必要となり、一本の線で図示すると周囲の配管その他との間隔がどれだけあるのか検討し難くなり、設計ミスなどのトラブルの原因にもなります。
そのため、製図する図面の縮尺にもよりますが、呼び径12B(300A)〜14B(350A)程度以上の大口径の配管は、一本の線ではなく、そのパイプの外径の縮尺で図示するのが一般的です。
また、機器や構造物の陰に隠れている配管や地中に埋設されている配管は破線で図示したり、新規に今回設置する配管(新設管)は実線、既に存在する配管(既設管)や次回追加して設置する予定の配管(増設予定管)は鎖線で表示するなどの区別も必要になります。
そのほか、トレース配管(パイプ内の液体の粘度増加や凝固を防ぐため、蒸気や温水などの熱媒体を用いて加熱される配管で、抱管ともいわれる配管)や二重管、保温管・保冷管などの配管についても一般配管とは区別して図示する必要があります。
このような配管のそれぞれの表示の仕方は、ある程度決まりがあり、JISにおいてもその製図方法・図記号が決められています。
以下にそれらの配管の図記号の製図例・書き方の一例を示します。
■ 配管(管・パイプ)の図記号
以下に、正投影図用(平面・立面図用)、等角図用(立体図用)、断面図用のそれぞれの配管の図記号を示します。
- 新設配管(新規配管)
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管、右:等角図用
左:断面図(小径管)、右:断面図(大径管)
- 既設配管
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管、右:等角図用
左:断面図(小径管)、右:断面図(大径管)
- 増設予定配管(将来配管)
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管、右:等角図用
左:断面図(小径管)、右:断面図(大径管)
- かくれ配管(埋設配管なども含む)
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管、右:等角図用
- トレース配管(抱管)
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管、右:等角図用
左:断面図(小径管)、右:断面図(大径管)
- 二重管(ジャケット配管)
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管、右:等角図用
左:断面図(小径管)、右:断面図(大径管)
- 保温配管・保冷配管
左:正投影図用(小径管)、中央:同大径管
左:断面図(小径管)、右:断面図(大径管)