正投影図により配管系の状態を立体的に表現する製図方法
ここでは配管の状態を正投影法により二次元的に表現する組立図や平面配管図・立面配管図などの配管図面における配管(いわゆるパイプ・管)の製図方法などについてまとめています。
各種プラント設備や建築設備における配管は、曲がりも多く三次元的形状になるのが通常です。
配管図面では、配管の傾斜の状態や立体的な曲がりの状態といった三次元状態を、簡略的に分かりやすく二次元図面上に表現して図面を見る人に伝える必要があります。
そのため、そのような配管の立体的状態をできるだけ簡略に作図或いは読み取るための図記号・図示方法がある程度決められています。
以下では、配管系を正投影図により二次元図面に立体的に表示するための図記号や製図例・書き方を、いくつか例を挙げて示します。
■ 紙面に直角方向に配管されている場合の立体的表示方法
配管図面の紙面に直角方向に配管されている場合の配管の状態を、正投影図によって立体的に表示する製図例を以下に示します。
- 例1.
- 配管の状態:
【パイプAが紙面に直角に手前に立ち上がっている場合】
- 例2.
- 配管の状態:
【パイプAが紙面に直角に向こうに下がっている場合】
- 例3.
- 配管の状態:
【パイプAが紙面に直角に手前に立ち上がって、パイプBに接続している場合】
- 例4.
- 配管の状態:
【パイプAから分岐したパイプBが紙面に直角に手前に立ち上がって曲がっている場合】
- 例5.
- 配管の状態:
【パイプAから分岐したパイプBが画面に直角に向こうに下がって曲がっている場合】
なお、正投影図において、パイプが紙面に垂直な場合に、その部分だけを図示する場合には、以下のような記号で図示します。
■ 紙面に直角以外の角度で配管されている場合の立体的表示方法
配管図面の紙面に直角以外の角度で配管されている場合の配管の状態を、正投影図によって立体的に表示する製図例を以下に示します。
- 例1.
- 配管の状態:
【パイプAが上方に傾斜して立ち上がっている場合】
- 例2.
- 配管の状態:
【パイプAが下方に傾斜して下がっている場合】
- 例3.
- 配管の状態:
【パイプAが水平方向で手前に斜めに曲がっている場合】
- 例4.
- 配管の状態:
【パイプAが水平方向で紙面に傾斜して向こう側上方に立ち上がっている場合】
- 例5.
- 配管の状態:
【パイプAが水平方向で紙面に傾斜して手前上方に立ち上がっている場合】